「サンポさーん、どうぞー」
と呼ぶと、慌てることもなくのっしのっしと歩いてゆっくり搾乳場へ入ってくる。

ふつう、ほかの牛を搾乳場に入れるときは呼び捨てで呼ぶのですが
この子だけは、いつも「サンポさーん」でした。

体が大きく動きは基本スローモーですが、
意外と気が強くほかの子が横から餌を食べようと近寄ると容赦なく頭突き!
歩いているとき、自分を抜かそうとする子には振り返って頭突き!

もうちょっと優しくしてあげてよ・・・  と言いたくなるほどでした。

そしてサンポさんといえば、反芻しているときの顔が日本一かわいいのです。

両方のほっぺをいっぱいにしてもぐもぐしている姿がそれはそれはかわいかったのです。

仕事中何度も目の前に行って観察したり動画を撮ったりしていました。

淡い栗色の毛色、反芻している時の顔、ずっとずっと忘れません。