富子の性格を一言で表すなら、“せっかち”だと思います。

搾乳場に入れるために名前を呼ぶと他の子は大体歩いてくるのですが、

富子は「はいはいはいはい!」とちょっと速足で入ってきます。
(だからたまに転ぶ)

そして搾乳中にあげる餌を食べ終わるとすぐに「出たい!早く!」とアピール。

もちろん出るときも速足で出ていきます。

手間取ってなかなか外に出られないとすぐにウンチをするので、
富子の搾乳が終わるといかにタイミングよく富子を外に出すかが勝負でした。

そんな富子、普段は他の牛に対してちょっと気が強いけれど、人に対しては素直なことが多かった印象です。

放牧地でどこの草を食べようか迷っているところに草を持っていって、
ほらこっちの方にあるよ、と教えてあげるとちゃんとついてきてその辺の草を食べ始めたりとか。
人との距離感が絶妙にとれていた家畜らしい牛でした。

最後までその役割を全うしてくれてありがとう。
これからもいろんな人に大切にされてね。